3号目刊行!栗原はるみよりメッセージ
2022/12/01“2つの道” に小さな橋を架け、 新しいことへの挑戦を続けたい。
新しい年が始まります。新雑誌『栗原はるみ』を創刊した 2022年は、あっという間でした。この仕事を始めてよかった。 自分のやりたいことをしっかりと見つけて、ひとつずつ挑戦 した日々。たくさんのいい出会いにも恵まれて、本当に楽し い一年を過ごすことができました。
若い頃は、目の前にあることをこなすのに無我夢中でした。 料理家になってからは、ほとんど過去を振り返ることもなく、 ひたすら前だけを見て全力疾走していたような気がします。 この年齢になって、そして夫を亡くして 3 年以上が経つ今、 少しだけ立ち止まって、これまでのこと、これからのことを考える時間があってもいいのかな、と思えるようになってきています。
私の心の中には、「喪失感と悲しみを抱き続ける道」と「元気を出して前向きに生きる道」の2つがくっきりと並んでい ます。いまだにひとりになると、ふと思い出しては涙が溢れる日々が続いていますが、このところようやく、“悲しみの道” から “元気な道” へ、小さな橋を架けてみようか、という気持ちが芽生えてきました。こんな感情は、人生で初めてのこと。この先もっと時間が経てば、その橋の幅は少しずつ広くなっていくのかもしれません。私のような思いをされている方が、きっと日本中にいらっしゃるんじゃないかな ......と想像して、本当に少しずつですが、私も前に進んでいます。 皆さんのカレンダーが、たくさんの幸せな記録でいっぱいになりますように。2023 年もどうぞよろしくお願いします。