2号目刊行!栗原はるみよりメッセージ
2022/09/01残された人生、 一日も無駄にすることはできない。
創刊号を経て、今回の号では、よりいっそう “ 今の自分 ” を出すことができたのではないかと思います。ついつい出不精になっていた私ですが、この雑誌を作ることで、旅をしたり、初めてのことにも前向きに取り組んでみよう、という気持ちになっているのです。京都を旅したことも、ひとりごはんのレシピを考えることも、ギターの練習も、すべてが新鮮です。今、やってみたいことをすべてやってみる、という気持ちが強くあります。
これもすべて、亡くなった夫・玲児さんのおかげなのでは ......と思う毎日です。病気が見つかってから約半年、あっという間の闘病生活でしたが、玲児さんはきっと私に、「君のこれからの人生を、思い切り楽しんでほしい」と考えてくれたのでしょう。私に残されたこの人生は、玲児さんがくれたものなんだ、と思うと、一日も無駄にすることはできない。 そうやって毎日を過ごしています。
彼の思いに応えて、私は幸せにならないと。だから私は、 新しい一歩を踏み出すことができたのです。どんなに寂しくても、もう一度立ち上がること。たった一度の人生をどう生きるか、自分で考えなければ。年齢を重ねると、どうしても変化を恐れ、前を向く気持ちを失いそうになります。でも、こうして75歳から新しいことに挑戦する私の姿を通して、さまざまな世代の皆さんが、人生を楽しむことの素晴らしさを感じてくださったら、こんなにうれしいことはありません。 毎日、楽しく過ごしましょうね。それに尽きるのです。