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6号目刊行!栗原はるみよりメッセージ

年齢を“マイナス10歳”してみたら、新しい景色が見えてきました。


ひとりになったことを受け入れるためには、時間が必要でした。心の奥底では人知れずもがきながら、家族、友達、スタッフに支えられ、以前よりも忙しい毎日をすごしている間に、気がついたら年齢を重ねていました。
そんな中、ふと、年齢から“マイナス10歳”してみたらどうだろう、という一つのアイデアが浮かびました。現在私は
76歳ですから、10歳引いて、66歳です。もし、本当に66歳だとしたら、あんなこともこんなことも、まだまだやりたかったことがたくさんできる。行きたかった場所にもためらうことなく足をのばして、ギターだってこれから10年あれば、かなり上達できそう!
ずいぶん若いと思っていた年下の友達も、あら、私より年上になってしまった……とそれは笑い話ですが、そう考えてみると、心も体も軽くなって、不思議となにか大きな力を得たような気分に。そして毎日、自分はどんな人生を生きたいのか、と具体的に考えられるようにもなりました。
自分の意思で、人生を作りたい。もっともっと楽しいことを積み重ねていきたい。60代の頃は、こんなことは思いつきもしませんでした。今、この年齢だからこそ、見えてくる景色があるのだと思います。
時間の流れは、誰にとっても平等です。でも、年齢はただの数字。その数字に、負けないで生きるということ。考え方一つで、人生は何歳からでも変えられる。私はこれからずっと“マイナス10歳”で、元気に楽しくすごします。