わたしの白。vol.4
2022/03/04衣・食・住を私らしく、気持ちよく。
日々の暮らしに寄りそってくれる白いものたち。
写真=伊藤徹也 取材・文=仁田恭介
肌触りのよいTシャツ
何歳になっても白いTシャツを
今後このトップスしか着られませんと言われたら、間違いなく白いTシャツを選ぶでしょう。それぐらい私にとってスタンダードなもの。年齢を重ねるとくすんだ色のものを選びがちですが、何歳になっても白いTシャツを着続けられる人でありたいものです。
シンプルなものこそ奥が深いのは料理と一緒。誰かの意見に左右されることなく、これが私の好きな味!と自信を持って言えるかどうかが大事で、自分がしっくりくるシルエットや素材感はずっと把握し続けていたいなと思っています。
最近よく着るのは、アメリカのブランド、ジェームス パースとラグ & ボーンのもの。どちらもくたりと柔らかくて肌馴染みのいいスラブコットン製。肩幅はコンパクトで袖丈は短め。首まわりはキュッとし過ぎていないクルーネックで、ウエストラインは細み……と、求める条件が全部詰まっているんです。簡単なようで一番難しい白いTシャツを、しっかり着こなせる人になりたいです。
軽やかな革のスニーカー
スポーティすぎないデザインに惹かれて
私の身長は153cm。背が低いので、ソールの薄いスニーカーだとどうしても全体のバランスが悪くなってしまって、昔はヒールの高い靴やサンダルばかりはいていました。ところが「スニーカーが似合う女性ってかっこいいよね」という娘の何気ないひと言をきっかけに、6年ほど前からスニーカー生活にガラッとチェンジ。
自分らしくいられる靴ってどういうものだろう? とあちこち探してトライするのが楽しいです。春夏はやっぱり真っ白に限りますね(もちろん冬でも!)。爽やかで、軽やかで、ぐんぐん歩きたくなるスニーカーがいいです。そう思ってここ最近、頻繁にはいているのがカンペール。ぼってりとしたフォルムが人気のブランドですが、この「フープス」というモデルはシュッと都会的。細い靴紐がなんともエレガントで、スポーティすぎないところに惹かれました。
汚れたら優しくふいて、レザー用クリームを塗り、この白をずっとキープしたい。そう思わせる一足です。