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自分のために、ひとりごはん「こねないパン」

ひとりでも焼きたてのパンを食べたい

 写真=須藤敬一 文=山野井春絵 

 

ひとりでも焼きたてのパンを食べたいから

こねないパンの本を出したのは7年前のこと。まだまだレシピには改良の余地があると思い、今も練習を重ねています。
そもそも私がこねないパンに挑戦したのは、いつでも思い立ったときに焼きたて熱々のパンを食べたくて。パン屋さんへ行っても、お目当てのパンがいつも焼きたての状態で手に入るとは限りません。家の近くにお気に入りの店がないという人もいるでしょう。今回、一人分でもパンが作れたら、と思い、強力粉100gでできるレシピにしてみました。
季節によって仕上がりがかたくなったりやわらかくなったり、パン作りはやっぱり難しい。感覚で身につけていくしかないと思います。でもちょっとくらい失敗したって、焼きたてならやっぱりおいしい。シンプルなものとレーズンを入れたレシピを紹介していますが、レーズンののかわりに、チェダーやゴーダなど好みのチーズ、くるみなどを入れても大丈夫です。
朝ごはんはもちろん、簡単なおかずを作ってお昼ごはんに食べるのもいい。生クリームとピザ用チーズがあればすぐに作れるドフィノワは、パンにぴったりです。焼きたてのパンの香りとともに、お昼から白ワインが飲みたくなってしまいます。

 今回、一人分のパンのレシピを出すために、何度も試作を繰り返しました。ひとりだから、と諦めたくない。そんな思いもあります。ぜひ皆さんにも作ってもらえたらうれしいです。

小さなこねない食パン

 

外の皮はパリッと、中はふんわり。焼きたての香りがたまりません。温かいうちにおいしいバターを塗って食べてみてください。食事にも合う、飽きのこない味です。

材料(作りやすい分量)
強力粉…100g
ドライイースト小さじ½
砂糖小さじ12
少々
ぬるま湯カップ¼(+大さじ½1
水温は25℃前後

作り方
1 ボウルに強力粉を入れ、ドライイースト、塩を重ならないように加え、砂糖も加えてよく混ぜる。ぬるま湯カップ¼を加え、木べらで粉っぽさがなくなるまでよく混ぜる。水分が足りない場合は、大さじ½1を加減しながら加えて混ぜ、一つにまとめてラップをする。
2 4050分おいて発酵させる(一次発酵)。もとの大きさのおよそ2倍に膨らむまでが目安。
3 生地が膨らんだら生地とボウルの間に打ち粉(分量外)をして、カードで縁から生地を取り出して一つにまとめる。打ち粉を足しながら両手で生地を引っ張るように丸め、何度か繰り返してガス抜きする。表面をなめらかにしながら丸く形を整え、下の部分をしっかり閉じてボウルに戻してラップをし、さらに約10分おいて発酵させる(ベンチタイム)。
3 生地が膨らんだら、3と同様に生地とボウルの間に打ち粉をして、縁から生地を取り出してひとつにまとめる。打ち粉を足しながら両手で生地を引っ張るように丸め、何度か繰り返してガス抜きする。なめらかにしながら丸く形を整え、下の部分をしっかり閉じて型に入れ、大きめのボウルをかぶせて(またはラップをふわっとかけて)暖かい場所に置く。型の縁からはみ出る高さくらいに膨らむまで4050分おいて発酵させる(二次発酵)。
5 オーブンを200℃に予熱する。
4 をオーブンに入れ、約20分焼く。焼き色がついたら取り出して、網の上で粗熱を取る。


冬場など、気温の低い時期は発酵に時間がかかるので、オーブンの発酵機能(35℃)を使ってもよい。その場合、時間は以下の通り。
・一次発酵20
・ベンチタイム10
・二次発酵…3040

小さなこねないレーズンパン

 

レーズンパン(ブール形)の場合は、1の最初の段階でレーズン50gを加えて混ぜ、同様に発酵させる。4で型に入れず丸く成形した生地を、クッキングシートを敷いた天パンにのせ、二次発酵させてから、同様に焼く。

材料(作りやすい分量)
強力粉…100g
ドライイースト小さじ½
砂糖小さじ12
少々
ぬるま湯カップ¼(+大さじ½1
水温は25℃前後

作り方
1 ボウルに強力粉を入れ、ドライイースト、塩を重ならないように加え、砂糖も加えてよく混ぜる。ぬるま湯カップ¼を加え、木べらで粉っぽさがなくなるまでよく混ぜる。水分が足りない場合は、大さじ½1を加減しながら加えて混ぜ、一つにまとめてラップをする。
2 4050分おいて発酵させる(一次発酵)。もとの大きさのおよそ2倍に膨らむまでが目安。
3 生地が膨らんだら生地とボウルの間に打ち粉(分量外)をして、カードで縁から生地を取り出して一つにまとめる。打ち粉を足しながら両手で生地を引っ張るように丸め、何度か繰り返してガス抜きする。表面をなめらかにしながら丸く形を整え、下の部分をしっかり閉じてボウルに戻してラップをし、さらに約10分おいて発酵させる(ベンチタイム)。
3 生地が膨らんだら、3と同様に生地とボウルの間に打ち粉をして、縁から生地を取り出してひとつにまとめる。打ち粉を足しながら両手で生地を引っ張るように丸め、何度か繰り返してガス抜きする。なめらかにしながら丸く形を整え、下の部分をしっかり閉じて型に入れ、大きめのボウルをかぶせて(またはラップをふわっとかけて)暖かい場所に置く。型の縁からはみ出る高さくらいに膨らむまで4050分おいて発酵させる(二次発酵)。
5 オーブンを200℃に予熱する。
4 をオーブンに入れ、約20分焼く。焼き色がついたら取り出して、網の上で粗熱を取る。

冬場など、気温の低い時期は発酵に時間がかかるので、オーブンの発酵機能(35℃)を使ってもよい。その場合、時間は以下の通り。
・一次発酵20
・ベンチタイム10
・二次発酵…3040

レーズンパンは透明なボウルをかぶせて発酵させれば膨らみ具合も確認しやすい。天候によって発酵具合が変わるので、様子を見て。