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自分のために、ひとりごはん「鶏肉が一枚あれば」

鶏肉をひとりで食べ切るレシピ

 写真=須藤敬一 文=山野井春絵

鶏肉一枚の料理法をいくつか知っておくといい

鶏の胸肉ともも肉は、一枚の大きさがひとりごはんにぴったり。鶏肉をメインの一品としておいしく食べられるレシピをいくつか知っておくと、毎日の献立が楽になると思います。今回は胸肉を使ったチキンのレモンバターソテー、もも肉で作るアドボの2種類を紹介しましょう。どちらも私がしょっちゅう作っている、大好きなメニューです。
レモンバターソテーは、酸味とまろやかさのバランスがとれたバターソースが決め手。淡白な胸肉もこのソースでグンとおいしくなり、おもてなしにも喜ばれます。煮くずれる手前までゆでて、カリッと焼きつけたじゃがいもと、食感を生かしたキャベツのバターソテーを副菜として、ワンプレートに盛りつけました。ご飯も平皿に盛って、まるでレストランで食べているみたいな雰囲気で楽しめば、白ワインが進みます。
アドボは、フィリピンの郷土料理ですが、各家庭にそれぞれの味があるそうです。40年以上前、家族でセブ島へ行ったとき、フィリピンの空港で食べたのがはじめての出合い。以来、お気に入りの料理になりました。このレシピはフィリピン人の仲良しから教えてもらって、私好みの味にアレンジしたもの。私はいつも玄米と一緒に食べます。

チキンのレモンバターソテー
酸味のあるバターソースをチキンにたっぷりからめて。表面はカリッ、中はふわっと仕上げたポテト、ほんのり甘いキャベツを添えて、おもてなしにも。

 

材料(作りやすい分量)
鶏胸肉…1枚(200g
小さじ½
こしょう少々
薄力粉適量
サラダ油大さじ½
バター…10g
レモン(絞り汁)大さじ1

作り方
1 鶏肉は冷蔵庫から早めに出しておく。
2 鶏肉の両面に塩、こしょうをふり、皮目のほうに薄力粉をまぶす。鶏肉1枚が入る小さめのフライパンにサラダ油を熱し、皮目を下にして入れる。ふたをして弱火でじっくり35分焼き、ふたを外して最後の1分は中火で焼く。
3 皮に焼き色がついてパリパリになったら返してふたをし、さらに35分焼いて八分通り中まで火を通す。火を止めて鶏肉を一度取り出し、フライパンの脂をキッチンペーパーでふく。バターとレモン汁を加えて火にかけ、煮立ったら鶏肉を戻し入れて、軽くとろみがつくまで煮からめる。
4 器に盛り、つけ合わせを添え、食べやすく切っていただく。

 

最初は弱火で、ふたを外したら火を強めて、皮をこんがり焼き上げます。かたくなりがちな胸肉も火の通し方でやわらかく仕上がります。肉を室温にもどしておくことを忘れずに。

 

きれいなソースを作るなら、胸肉を取り 出しフライパンの脂をふき取ります。簡単に作るなら途中でバターを加えても。

カリカリポテト
じゃがいも1個(150g)は洗って皮をむき、 1cm厚さの輪切りにしてくずれる直前までやわらかくゆで、水けをきります。フライパンにオリーブ油適量を熱して、じゃがいもを入れ、弱火でじっくりと表面がカリカリになるまで両面を焼きつけて。軽く塩、こしょうをふって完成。

キャベツのバターソテー
シンプルで誰もが好きなつけ合わせ。ソテーをパンにはさんで、簡単なランチにすることもあります。作り方も簡単。キャベツ150g45cm大のざく切りにします。フライパンにバター10g を入れて熱し、キャベツを強火で炒め、塩、こしょう各少々で味を調えてでき上がり。

アドボ 

フィリピンの家庭料理の定番といえばこれ。 酢とにんにく、しょうゆが味のベースです。 私の作るアドボはシンプルな味つけなので、 好みで変えてみてください。

 

材料(作りやすい分量)
鶏もも肉…1枚(250g
玉ねぎ…¼個(50g
にんにく…1
サラダ油適量
A
大さじ2
しょうゆ大さじ
大さじ1
ローリエ…2
粗びき黒こしょう少々

玄米ご飯適量

作り方
1 鶏肉はひと口大に切る。
2 玉ねぎ、にんにくは粗みじん切りにする。
3 鍋にサラダ油を熱し、にんにくを入れて炒め、香りが出たら玉ねぎを加えて軽く炒める。そこに鶏肉を加えて炒める。鶏肉の表面に焼き色がついたらAを加え、中火で510分煮る。
4 煮汁に軽くとろみがついたら火を止める。
5 器に盛り、玄米ご飯を添える。

エスニックのような和風のような味わいが玄米ご飯にぴったり。自分が好きな器に自由に 盛りつけをするのも、ひとりごはんの楽しみ。