自分のために、ひとりごはん「鶏肉が一枚あれば」
2023/08/23鶏肉をひとりで食べ切るレシピ
写真=須藤敬一 文=山野井春絵
鶏肉一枚の料理法をいくつか知っておくといい
アドボは、フィリピンの郷土料理ですが、各家庭にそれぞれの味があるそうです。40年以上前、家族でセブ島へ行ったとき、フィリピンの空港で食べたのがはじめての出合い。以来、お気に入りの料理になりました。このレシピはフィリピン人の仲良しから教えてもらって、私好みの味にアレンジしたもの。私はいつも玄米と一緒に食べます。
●材料(作りやすい分量)
鶏胸肉…1枚(200g)
塩…小さじ½
こしょう…少々
薄力粉…適量
サラダ油…大さじ½
バター…10g
レモン(絞り汁)…大さじ1
●作り方
1 鶏肉は冷蔵庫から早めに出しておく。
2 鶏肉の両面に塩、こしょうをふり、皮目のほうに薄力粉をまぶす。鶏肉1枚が入る小さめのフライパンにサラダ油を熱し、皮目を下にして入れる。ふたをして弱火でじっくり3~5分焼き、ふたを外して最後の1分は中火で焼く。
3 皮に焼き色がついてパリパリになったら返してふたをし、さらに3~5分焼いて八分通り中まで火を通す。火を止めて鶏肉を一度取り出し、フライパンの脂をキッチンペーパーでふく。バターとレモン汁を加えて火にかけ、煮立ったら鶏肉を戻し入れて、軽くとろみがつくまで煮からめる。
4 器に盛り、つけ合わせを添え、食べやすく切っていただく。
最初は弱火で、ふたを外したら火を強めて、皮をこんがり焼き上げます。かたくなりがちな胸肉も火の通し方でやわらかく仕上がります。肉を室温にもどしておくことを忘れずに。
きれいなソースを作るなら、胸肉を取り 出しフライパンの脂をふき取ります。簡単に作るなら途中でバターを加えても。
カリカリポテト
じゃがいも1個(150g)は洗って皮をむき、 1cm厚さの輪切りにしてくずれる直前までやわらかくゆで、水けをきります。フライパンにオリーブ油適量を熱して、じゃがいもを入れ、弱火でじっくりと表面がカリカリになるまで両面を焼きつけて。軽く塩、こしょうをふって完成。
キャベツのバターソテー
シンプルで誰もが好きなつけ合わせ。ソテーをパンにはさんで、簡単なランチにすることもあります。作り方も簡単。キャベツ150gを4~5cm大のざく切りにします。フライパンにバター10g を入れて熱し、キャベツを強火で炒め、塩、こしょう各少々で味を調えてでき上がり。
アドボ
フィリピンの家庭料理の定番といえばこれ。 酢とにんにく、しょうゆが味のベースです。 私の作るアドボはシンプルな味つけなので、 好みで変えてみてください。
●材料(作りやすい分量)
鶏もも肉…1枚(250g)
玉ねぎ…¼個(50g)
にんにく…1片
サラダ油…適量
A
水…大さじ2
しょうゆ…大さじ1½
酢…大さじ1
ローリエ…2枚
粗びき黒こしょう…少々
玄米ご飯…適量
●作り方
1 鶏肉はひと口大に切る。
2 玉ねぎ、にんにくは粗みじん切りにする。
3 鍋にサラダ油を熱し、にんにくを入れて炒め、香りが出たら玉ねぎを加えて軽く炒める。そこに鶏肉を加えて炒める。鶏肉の表面に焼き色がついたらAを加え、中火で5~10分煮る。
4 煮汁に軽くとろみがついたら火を止める。
5 器に盛り、玄米ご飯を添える。
エスニックのような和風のような味わいが玄米ご飯にぴったり。自分が好きな器に自由に 盛りつけをするのも、ひとりごはんの楽しみ。