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飲み友達と乾杯

第1回  操上和美(写真家)

文=山本奈緒子

栗原さんが親交のあるゲストを迎えてお届けする対談。飾らない会話から、ゲスト、そして栗原さんの素顔が垣間見えます。第1回は創刊号の表紙撮影も担当した写真家・操上和美さんです。

栗 - 操上さんとはもう6ぐらい友達なんですよね。共通友人してってたまたがかったからよくむようになって。操上さんはステーキをくのがとても上手なので、操上さんがわがはいつも厚切りのステーキ用意しておくんですよそれをレアでいてくれるんです

操 - 僕はどっちかというと人見知りなんだけど、はるみさんは人見知りさせてくれなかったから(笑)。

栗 - 私。人見知同士だからよかったのかなでも仕事でご一緒するのはめてずっと撮影してもらいたかったんですけど、なかなか機会がなくて。今回、私雑誌創刊する記念に、これはいいタイミングだからぜひ表紙っていただこう、いました

操 - はるみさんのスタジオはインテリアが素敵だし、光もいいし、気持ちが解放されますよね。僕はずっとりたかったのになかなからせてくれないから(笑)。

栗 - 光だけは自慢です。今日撮っていただいた写真いつもと雰囲気がって新鮮でした

操 - これまでのはるみさんの写真ていると、左からった笑顔のものがいからできればからはるまいっていたんだよ。

栗 -  からのほうがいいとずっとわれけてきたから、私自身そうなのかなって、右からだと違和感えるようになって。なので右側からの写真自信くなっちゃいました。

操 - そういうのって観念的なものだからねあまりうとはるみさんがにするとって、今回ややからでりましたけど、でも大丈夫。どっちにしてもしいし、何よりはるみさんはちがるいからいいよね

栗 - 私元気だけがだから機嫌ががないの。

操 - もない。

栗 - いそういうところがちょってるかな。性格もポジティブだし。

操 - 仕でもってピリピリするとかないよ

栗 - でもりにはいとわれてるんじゃない ?

操 - たしかにはありましたよ。 当時撮影がフィルムだったでしょそうするとアシスタントがフィルムをえるのがわないわけでもセッションがっているとれをめたくないから、中がっぽのままカメラをってるんですよシャッターを空切りして

栗 - えぇそうなんだ! それにしても操上さんは年齢じさ せないところが素晴らしいい つも見習っています

操 - から足腰がかったけど、自力でしたから。例えばぶらがりにぶらがると、体がびてヘルニアが神経たらなくなって、痛くなくなるんだ。

栗 - もそれやろうとってました! はどこもくないの?

操 - 内臓系くないね

栗 - あと操上さんは姿勢がいい

操 - どものからがくて、ぶ一番前だったんです。 悔しいからきくせようとっていたんですよそれで姿勢がよくなったはるみさんも姿勢はいいよね。

栗 - 料理をしているとことがいから、猫背にならないよう、逆背中らせるくせがついちゃってそれでくするの

操 - もカメラをつから、右肩だけが内側っていんだよね何十年もやってるとまさに職業病だね

れた仲間とのしい時間会話

栗 - 操上さんとは、たいてい操上さんの奥さんと、もうひとり、共通の友人と 4人で飲むけど、操上さんはあまりハメを外さない。私は外すけど(笑)。

操 - そうだね。でも若い頃は、毎晩ぶっ倒れていたんですよ。

栗 - そうなの!?

操 - 親父もそうなんだけど、もともとは飲めない体質で、トレーニングしたんです。そしたらある日、急に強くなって、朝まで飲んでも平気になった。

栗 - 家では何を飲むの ?

操 - いろいろですよ。ワイン、ウォッカ......、でも最近は日本酒が多いかな。

栗 - 今度、おいしい日本酒を持ってきてくれる約束よね。私、操上さんのお家の近くの肉屋さんによく行くのだけど、帰りに寄ろうかなと思ったりする。急に行ったら上げてくれるかな、なんて想像しながら(笑)。

操 - 歩こうと思えば歩ける距離だもんね。

栗 - 家が近いって、友達になる大きなきっかけの一つよね。いつも楽しく飲んで、お話しさせてもらっています。

 

 操 - しているかとわれると、たいしたことはしていないんだけどね(笑)。

栗 - 近況報告というじでもないそれはおインスタグラムているとかるから。

操 - 本当気楽普通会話。僕ほうが年上だけどはるみさん年下友達とはっていなくちょうどいいじ

栗 - だからぶ時、〝はるみさなの?

操 - 僕普段、若いアシスタントで も〝君〞づけではばないんで すよ。さんをつけてぶはるみさんも、〝はるみさんが一番親しみやすい

栗 - 私は〝くりさん〞とは呼べない。

操 - だいたいの人はそう呼んでいるし、いいんですよ〝くりさん〞で。

栗 - 急に? 図々しくないかな(笑)。 

操 - あとね、はるみさんのことは何か気にかかるんですよ。寂しい思いをしていないかなあ、と。

栗 - してますよ。夫が亡くなってからはね。とくにこの家は、夜は静かだから。だから私のこと、 忘れないでね。

操 - 大丈夫、忘れたりしませんよ。 また肉屋に来たら、キンコンと鳴らしてください(笑)。

GUEST     操上和美 Kazumi Kurigami

1936 年生まれ。北海道・富良野出身。27 で独立後、ファッション、広告分野中心にコマーシャルフィルムを手掛ける。主写真集』『SHINNOSUKE』『PORTRAITなど2020 には写真界巨星、ロバートフランクの姿めた写真展April』開催。井上陽水乃木坂 46のミュージックビデオも手掛けている

photo by Kazumi Kurigami